12月定例会一般質問では2件通告いたしました。
①『今後の市内私道管理について』
②『果樹用花粉の輸入停止に対する対応について』
1件目は、市内の私道について今後の管理をどうするのかというものです。
基本的に私道の管理(道路の補修など)は、所有権を持つ方が行うのが原則です。また、隣近所の方々と共有して利用する場合も多く、自治会などで補修するためにお金を出し合ったりしていました。しかし、高齢化に伴って管理ができない、自治会など地域の繋がりがなくなり、合意を形成することが困難になる、相続などが発生し地権者がわからなくなる、などの本当に様々な理由から私道の管理ができなくなっているという課題があります。小平市では、私道補助制度があり、私道の補修などにかかった額の9割を市が補助をする制度があります。市としてはこの補助制度を充実させてきた経緯があり、この制度を活用していただいて管理をしてもらうというスタンスです。事実、この補助制度は市でも人気(?)の事業で、毎年順番待ちが発生しており、数年待たないといけない状況です。
しかし、この補助制度を利用して私道管理を行っていけない人や地域があるのも実情です。そうした方々から実際にご相談を受けた際、私道を市に寄付をして市道としてもらい、市が管理する道路にすることで、私道にかかる問題を解決したいということでした。そうした流れになるのも当然の帰結かもしれません。
まずもって、複数人で私道の補修を行う場合にも、地権者過半数の合意が必要です。民法の改正によって、合意の人数についても少し融通が利くようになりましたが、基本的には地権者全員の合意のもと行われる大原則があります。今までは、この合意をとることを自治会などが担っていました。
補助制度を活用して道路補修に留まるのであればここまでで良いのですが、寄付するとなった場合は、民法が改正されても、地権者全員の合意が必要になります。この部分に大きな課題があります。先述した相続などの関係で、地権者が市内にいない、連絡が取れない、登記簿を確認したら既に倒産した会社名義になっていた、と様々です。こうしたことから、埼玉県新座市で行われている、一部条件を設定した寄付要件への変更ができないかを市へ問いましたが、市としては不測の事態が起きる可能性がある為、変更する気はないが、新座市の事例や民法が改正されたこともあり、今後情報収集をしていくという答弁でした。引き続きの情報提供をお願いいたしました。
また、市全体の私道を市が管理した場合、現在市道全長が約24万メートルで、私道はその約半分の12万メートル程とのことで、市道管理が年間約4億円~5億円程かかっており、もし私道全部を市が管理する場合総額で約6億~8億円以上かかってくるとのことでした。
2件目は、8月に中国産の梨とリンゴの花粉が輸入停止されたのを受け、現在全国的に果樹農家は対応が迫られております。その中で市としての対応として何ができるのかというものです。特に中国産花粉を多く使用している東京都では、小平市だけでなく都全体で花粉が不足しており、地域だけでは賄えない状況にあります。他の道府県においても、地域で自家採粉しているところ以外は苦しい状況です。また、自家採粉をするための機械や採粉用の苗木は注文が殺到しており、メーカーはパンクしている状況です。そうした現状の中、小平市として市内の果樹農家へ何ができるかということで、輸入停止は来年以降も影響が続くため、直近での授粉シーズンには間に合わないものの、来年以降の支援をお願いいたしました。また、JAだけでは花粉への対応に限界がある為、行政として他の自治体に向けて協力を要請できないかも要望いたしました。
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