1件目:小平市第四次一般廃棄物処理基本計画と食品ロス削減の推進について問う
市は、令和5年3月に小平市第四次一般廃棄物処理基本計画(以下、第四次計画という)を策定し、令和14年度までのごみ削減の目標とその取組について公表した。第四次計画には新たに、令和元年度に成立し施行された食品ロス削減推進法を受けて、小平市食品ロス削減推進計画を包含している。前計画では、市の長年の課題であった家庭ごみ有料化が実現し、小平市の家庭ごみが劇的に削減され、さらに事業系ごみの搬入手数料を見直したことから事業系のごみの削減も大きく成果が上がると期待している。一方で、後半はコロナ禍により、リモートワーク等で、市民の日常の暮らしが大きく変化し、ごみの増量に繋がっている。そのような経緯の下、第四次計画が策定されて1年が経過し、前計画の検証と、さらなるごみ減量に資する新計画の新しい取組の方向性等を確認するため、以下、質問しました。
1. 市が一般廃棄物処理基本計画でごみの削減目標の指標の一つとしている排出物原単位(一人1日当たり資源物・ごみ総量)により、多摩26市のごみ減量の取組度を表す実績のランクが示されるが、この数値と順位の変化について、家庭ごみ有料化実施の前年度の平成30年度(2018年度)から、令和5年度(2023年度)までの6年度間の数値と、26市のごみの排出量の少ない順での順位を伺う。
市長➡平成30年度 755.9g:17位、令和元年度 655.0g:4位、
令和2年度 689.3g:6位、令和3年度 672.6g:6位
令和4年度 655.6g:5位、令和5年度 628.6g:現時点では不明
中江➡有料化前の平成30年度と、有料化後の令和元年度では、排出物原単位は、約100グラムも削減されている。これは、市の財政効果として、ごみ処理経費をどのくらい、削減したことになるか分析をする必要があると申し述べておく。また、ごみの分別の徹底については、組成分析を見ると、令和元年度実施21.6%、令和2年度実施では21.2%だったのが、令和5年度実施では、まさかの「分別が不適正なものは30.4%」まで跳ね上がっている。今後は、分別の徹底については、市民への周知を含め、何か手を打つべきである。
2. 前計画では、排出物原単位(一人1日当たり資源物・ごみ総量)の目標達成が、コロナ禍により出来なかった。第四次計画では、令和14年度の排出物原単位(一人1日当たり資源物・ごみ総量)を令和3年度(2021年度)比で、約9%削減の616グラムとしているが、10年後の目標としては、目標が低い印象を持っている。小平市廃棄物減量等推進審議会で、この数値目標を設定した根拠を伺う。
市長➡当該計画策定にかかるコンサルタントの助言及び廃棄物減量等推進審議会の有識者を含めた委員の皆様の意見を踏まえて設定している。
中江➡排出物原単位の数値目標の設定は、10年後目標の616グラムは、目標値が消極的と感じています。その理由は、令和5年度の排出物原単位を見れば、既に628.6グラムまで達成している。市として、もう少し目標値を高く持つべきであるので、中間に直しの際に検討して頂きたい。
3. 使い捨てプラスチック削減によりCO2排出削減に繋げ、気候変動の緩和とマイボトルでの水分補給による熱中症などの被害防止、健康増進による気候変動の適応の両立を図るため、市のクーリングシェルターにウォーターサーバー(マイボトル用給水機)を設置すべきだが、市の見解を伺う。
市長➡現在のところ、設置は考えていない。
中江➡市は、ゼロカーボンシティ宣言をしていることからも、使い捨てプラスチックごみ削減として、マイボトル利用による水分補給は、市民の熱中症対策や、にもつながることを目的として、ウォータースタンド株式会社と「プラスチックごみ削減の推進に関する連携協定」の締結について、前向きに検討するべき。
4. 第四次計画策定の前段で実施した組成分析の結果を見ると、生ごみのうち調理くずが27.7%、食品ロスが10.9%であり全体の約4割を占めており、この削減の取組が重要である。市がこれまで重点的に取り組んできた食物資源循環事業の市民への認知度が低いが、その原因と課題、目標数値を伺う。
市長➡周知の方法や事業名称から内容が伝わりづらいことなどが考えられることから、周知方法の工夫や、分かりやすい名称の検討が必要であると考えている。また、現時点で具体的な認知度にかかる日標数値はない。今後、庁内の関連事業とも連携を図りながら、一層の事業周知を進める。
中江➡目標の1,300世帯は理解する。しかし、運搬コストの課題があるなかで、今後、市はこの事業をどこまで拡大するのかも含めて、明確なビジョンを示す必要があると考える。
5. 市の食品ロス削減推進計画には、「食品ロス削減の進捗状況を評価する指標」が示されているが、このアンケートによる意識調査の結果が、なぜ食品ロス削減推進計画の目標値になるのか疑問である。市の事業系、家庭系別の食品ロスの削減量の過去3年間の実績値を伺う。
市長➡食品ロス削減量の実績は、2年に1度実施している、ごみ組成分析調査における燃やすごみに占める事業系食品ロスの割合で見ると、令和3年度が6.9%、令和5年度が6.0%また、家庭系食品ロスの割合は、令和3年度が10・9%、 令和5年度が11.7%
燃やすごみの量から推計した家庭系食品ロスの量は、令和3年度が3千 449トン、令和5年度が3千521トン。また、事業系食品ロスの量は把握していない。
6. 国は、食品ロスの削減に取り組み、平成12年度(2000年度)に980万トンあった食品ロス量は令和4年度(2022年度)では、472万トンに削減され、令和12年度(2030年度)までに半減させる目標をすでに達成した。では、小平市は平成12年度(2000年度)の市の食品ロス量を把握していないのであれば、計画策定時に把握した市内の食品ロス量を削減させる目標値を設定するべきと考えるが、なぜ、そうしないのか、市の見解を伺う。
市長➡日標値の設定は行っていない。
中江➡5、6問目は合わせて伺う。市は、「目標値の設定は困難」との答弁だが、市内の食品ロス量を削減させる目標値を設定するべきと考える。なぜなら、他自治体の「食品ロス削減推進計画」を見ると、国や東京都の食品ロス量から推計して目標値を設定しているから、中間見直しの際に検討頂きたい。
7. 食品ロス削減推進のため、令和5年10月から実施している、こだいら食べきり協力店登録制度導入は、16店舗にとどまっている。なぜ、広がらないのか、課題と今後の展望について伺う。
市長➡庁内の関連事業とも連携を図りながら周知啓発を行うなど、登録店の拡大に努める。
中江➡目標値は持って取組んで頂きたい。庁内連携事業を検討など、登録店舗の拡大に努めると、明言されたので、今後の動向を注視していく。
8. 会派で兵庫県姫路市に視察した事例として、食品ロス削減の具体的な施策として、以下実施すべきと考えるが、市の見解を伺う。
➀「Utteco Katteco(売ってコ買ってコ)byタベスケ」といったマッチングサービス事業の導入
市長➡現時点では導入を考えていないが、今後、他自治体の導入状況や利用者数の推移を注視していく。
中江➡会派で姫路市に視察に行ってきたので質問をしている。小平市で本格実施したとしても、導入費22万円と、月額利用料は3万3千円です。わずかな導入費や、月額使用料で、やらない理由にしているのは、あまりにももったいない。大した金額ではないと思いますし、まずは、やってみようという姿勢を見せて頂きたい。
②持ち帰り推進のため、市のオリジナルドギーバッグを作成して協力店に配布
市長➡国においては、食べ残しの持ち帰りに関する食品衛生ガイドラインの検討が進められており、飲食店の取組内容も明確になると考えられることから、今後の動向を踏まえ、小平商工会等と意見交換を行っていく。
中江➡国や東京都で活用出来る補助金は沢山ある。国のガイドラインを待つのではなく、小平市としても食品ロスの削
減のために、市のオリジナルドギーバッグを作成に対して、1歩踏み出して頂きたい。
2件目:一橋学園駅北口の諸課題について問う
一橋学園駅周辺の長年の課題であったタクシー乗り場の設置については評価します。しかし、一橋学園駅北口の学園駅前公園は多くの課題がある。例えば、トイレは頻繁に壊され、昼夜を問わず多くの人がベンチ等で飲酒し、ごみが放置されている。また、喫煙スペース外での喫煙の常態化は依然変わらない。良好な景観を保つため、これらの課題解決と、地域住民の要望と併せて、以下、質問致しました。
1. 私の令和4年12月定例会一般質問を経て、学園駅前公園地区は環境美化の啓発活動として、夜間パトロールを配置して対策をおこなったが、効果と課題について伺う。
市長➡昨年度は、18時から20時までを夜間と定めてパトロールを行ったが 、活動時間帯の多くが日没後となることから、暗くてゴミなどが見えにくいため、清掃活動の実施には課題がある。
2. 令和4年12月定例会、令和2年12月定例会において、学園駅前公園の防犯カメラの設置について同様の一般質問をしたが、防犯カメラ設置への、その後の検討状況について伺う。
市長➡学園駅前公園への防犯カメラの設置を検討するとともに、公園利用者のマナーアップに努めていく。
中江➡1問目と2問目は同時に伺う。学園駅前公園は、トイレは頻繁に壊され、昼夜を問わず多くの人がベンチで飲酒
し、ごみが放置され、また喫煙スペース外での喫煙や、たばこのポイ捨てが頻繁に起きている現状がある。この状況を踏まえて、学園駅前公園への防犯カメラの設置については、ようやくここで設置を決断したことは、評価する。設置に向けて進めて欲しい。
3. 学園駅前公園のトイレは頻繁に壊されているので、この際、新設するべきと考えるが、市の見解を伺う。
市長➡学園駅前公園のトイレの新設は、最近では2度 、便器の交換を行っている。トイレ棟は、更新時期が到来していないため、公園施設の長寿命化の観点から、現時点ではトイレの新設による更新は考えていない。利用者が気持ちよく使えるよう、適切な清掃と修繕に努める。
中江➡公園トイレを新設する場合、東京都の「地域福祉推進区市町村包括補助事業」の補助金が活用できる。バリア
フリー化の観点からも、この補助金を活用して、この際、トイレを新設して頂きたい。そして、地域から要望がある、トイレの中に荷物置きと、子ども用トイレを設置も併せて要望する。
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